Tuesday, March 27, 2012

たいせつなこと。


一昨年の夏、友だち5人と富士山に登ったことを思い出した。
静岡県に生まれたくせに、私は富士山に登ったことが一度もなくて。
ちなみに私は、山登りとかマラソンとか、そういった類の忍耐の必要とされるものは
大嫌いだったのだけれども、とりあえずまぁ、友だちの中で富士登山たるものがはやっていたので、私もその勢いに任せてついていったというわけ。
その時初めてしったんだけどさ、富士山てのは夜から登りはじめるんだね。
いろんな団体の人がいたんだけどもさ、
うちらも含めて、みんな早朝にやってくる「ご来光」ってのを
頂上でみるのを楽しみにしながら、夜の山を7時間くらいかけて登っていくの。
最初は5人で登っていたんだけども、
だんだん、それぞれのペースが生まれてきてさ。
ご来光にちゃんと間に合うようにいい感じのペースで登ってく人。
それを追っかけて早足になる人。
もう疲れちゃって、ゆっくりのぼる人。
そんな人を心配して、本当は早く登れるのにペースをあわせてくれる人。
ま、私はもちろん、疲れはてていて、一番後を登っていたんだよね。
言うまでもないよね。
大親友のりゅういちがさ、そんな私を見かねて一緒にゆっくりのぼってくれたんだよ。
あまりにも遅くてさ、どんどん、どんどん抜かれていくの。
なんせ私、3歩に一回休むからね。
途中で一杯600円の高級カップヌードルたべちゃうからね。
あと、星が、きれいでさ。
空を見上げてはため息をついて、
きれいだねぇって話して、ついでにりゅーいちに将来の夢なんか語っちゃったりして。
そんなことをしていたら、案の定、日の出には間に合わなくて、
山登ってる途中から、ご来光を眺めることになったわけ。
でもなぜかさ、もうその時には「頂上でご来光を見る」なんてことはすっかりどうでもよくなってたんだよ。
星が綺麗でさ。
結局わたしたちは、頂上にものぼることなく、9合目で折り返したし、
ご来光もみんなとおんなじようにはみれなかったの。
だけどさ、すっげー、もうすっげー楽しかったわけよ。
ご来光も頂上もどうでもよくなっちゃうくらい、
親友と富士山に寝っ転がって星空をみていたことがさ。
「楽しいね」っていいながら、頂上を目指すことすら諦めてしまったこともさ。
なんだか笑えてきちゃうの。

次の日、全身筋肉痛になったけどさ
今度日本に帰ったら、もういっかい、大親友と登りたいな。

Saturday, March 17, 2012

ここに来てから見える景色。


素直に「好き」とは言えなくなった。
前まではさ、「大好き」だって言えたのにさ。

この場所のことね。
思い通りにいかないことや、やなことがいっぱいあってね。
逃げ出したくてたまらないの。
だけどね、嫌だ、嫌だと思いながら、過ごす日々の中で、
いいことってのが、すっごい素敵に光ってることにも気がついちゃった。
やなこともさ、いいこともさ。いっぱいあってさ。
気づいたの。
毎日楽しくて、毎日笑って、幸せで。
そんな毎日は不自然。
やなこともさ、いいこともさ、いっぱいあってさ。
気づいたの。
泣いて、笑って、悔しがって、転んで、立ち上がって、逃げだして。
そんな毎日が自然。
素直に「好き」とは言えなくなった。
だけど、この場所が、私にとって「自然」になった。
それだけのこと。
見えてる景色が前とは全然違っても。

ちょっと見慣れちゃったんだとしても。

これでいいよ。
大丈夫だから、きっと大丈夫だからさ、
その手でしっかり抱きしめて。