Thursday, October 4, 2012

レストランが燃えた日。

少し時間がたって、自分にもようやく余裕がでてきたので、
ここ最近起こったことを、記録に残しておこうと思う。

9月27日。私はきっとこの日のことを一生忘れない。

この日はネイサンというルワンダ人の学生と、
レストランを見にきていた。
彼はここのウェイターになる人間で、ここ最近ずっと、
私の手伝いをしてくれていた。

そんなネイサンがその日、たまたま、レストランを見に行きたいと言い出した。

もちろんいいよ。行こうって言って朝待ち合わせをし、
私達はそこに向かった。

ぐるっと一周、ゲストハウスとレストランを案内し、
ゲストハウスのベランダから大きな湖を見降ろしながら色んな事を
彼としゃべった。

どんな場所にしたい?なんでやってるの?
ここはこうしようよ、あれも必要だねって。
僕にできることならなんでもやるからって。
そんなことを一時間ほど喋っていた。

その横では二人の大工さんが、私たちが来たのをみて、
焦って工事を再開したところだった。
今日はどうやら床を磨くらしい。
やっと仕事を始めた彼らを見て、ちょっと安心して
じゃぁお腹も空いたしランチに行こう、
と私はネイサンを誘った。

とても楽しいランチだった。近くのレストランで色んな話をして
こんな人と働けるなんて恵まれてるなぁなんて考えていた。

ちょうどその時、電話がなった。
パートナーのdeoからだった。deoが電話先で何やら怒鳴っている。

ゆりこ、アクシデントだ!レストランが燃えてるらしい。
今すぐそっちに行ってくれないか。僕もすぐ行くから。

その言葉に私は凍りついた。
そんな馬鹿な。さっきまで、たった20分前まで、
だってそこにあったじゃないかって。
とっさに、そんなことが起こるはずがないって言い返した。

さっききたばっかりの昼食なんてそっちのけで
私は急いでゲストハウスに向かった。
いつもよりなにやら人が多い。
みんな一点を見つめている。
なんだか、すごく、すごくやな予感がした。

レストランに続く坂を一気に駆け登る
そこに、さっきまであったはずのレストランは、
もう、そこにはなかった。あったのは立ち上る煙だけ。

恐る恐るレストランに近付いて、人に話かける。
誰も怪我はないの?

ないって、女の子が首をふる。

何があったの?

電線の配線が悪くて、と近くにいたおじさんが説明する。

そうか、と言った瞬間、涙が溢れ出てきてしまった。


地面に座り込んで、大声で泣いている私の姿を、
たくさんのルワンダ人が見つめている。
15歳くらいの女の子がよってきて、大丈夫、大丈夫って言いながら
私をそっと抱きしめてくれた。

おもむろに電話をとりだして、電話する。
泣きじゃくってしまって、何も言えない。
レストランが、レストランがって、ずっと言っていたような気がする。

そっから何をどうして、家に帰ったのか、私はよくわからない。
でも気付いたら家のソファーに座っていて、色んな事を考えていた。

今まで頑張ってきたものが、目の前で燃えていた。
一瞬にして、すべて消えてしまったような気がした。
また立ち上がれるのか不安だった。
神様は一体どうしてこんなことするんだって、
何に八つ当たりしていいのかわからない気持ちを抱えて、
ただただ泣くことしかできなかった。




















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