Tuesday, October 9, 2012

レストランが燃えた3

次の日、私は意外にもすっきりと目覚めた。
起きた瞬間思った。

なんだ、燃えたのは建物だけじゃないか。って。

なんというか、昨日はあんなにないておいて、
こんなに急にあっけらかんとしている自分に若干の動揺はしたけど、
それでも、なんだか、この考えがすごくしっくりきた。

だって、そうなのだ。

燃えたのは建物だけ。なくしたのも建物だけ。

私はレストランが燃えていたあの瞬間、
今まで自分が頑張ったこと、とか、
今までdeoが頑張ったこと、とか、
全部、全部なくなってしまったような気になったのだけど。

でも、建物意外、私たちは何もなくしてなんていなかった。

皆で考えたメニューも、
働いてくれる仲間も、
ゲストハウスの部分の建物も、
美しい景色も、
大事な想いも、
deoも私自身も。
返さなければならないローンまでも残っている。


そう、 問題になっているのは二つ。

「レストランの建物が黒焦げになって崩壊した」
「それによって資金がピンチ」

ただそれだけなのだ。

そう思ったらなんだか急に、やれる気がしてきた。
問題がわかれば、きっと解決できる。


多分、こんな気持ちになれたのには理由がある。

私を心配して電話をくれた人たちがいた。
私の周りの大切な人たちが、私のことをすごく気にかけてくれていた。

Facebookにいろんな人が頑張れって書き込みをくれた。

メールをくれた人がいて、同期の協力隊が、一緒に飲もうっていってくれた。

全部が本当に温かかった。感謝してもしきれない。
応援してくれる人のために強くなろうと思った。
強くなくちゃ、なにも守れない。
皆の気持ちも、私の夢も、大切な人も、これからのrwizaも。

そして、もうひとつ、私を変えたのはルワンダ人たちの言葉だった。

現場で大声で泣き叫んだ日本人、として、私はちょっとした有名人になっていた。

昔はものごいしてきた子供が、
なぜか、今日からものごいしなくなった。
代わりに私のそばによってきて、そっと抱きしめてくれるようになった。

おばちゃんが、辛いかもしれないけど耐えるんだよって、
私の背中をパシンと叩いた。

ネイサンや他の働いてくれるメンバーが、
燃えてもなお、その場所をみて、
なんて素敵な場所なんだ、と楽しそうに話してくれた。
trust me. I would do anything for you guys
と去り際に握手をかわした。

deoが、やるぞって言った。


ほらね、燃え去ったのは建物だけ。

それ以外の何でもない。

確かにこれからちょっと大変になるかもしれない。
でも、私たちにとって一番大切なものは燃えてない。

Keep walking. 私のすごく尊敬してる山口絵里子さんの言葉。

歩いて行きたい。この手の中に、それをぎゅっと握りしめて。
ゆっくりゆっくり、とは言わず、
今回ばかりは、できれば駆け足くらいで。

前だけをしっかりみつめて、歩いてければいいなと思う。



3 comments:

  1. 米倉先生を通じてご活動を知りました。頑張ってください!

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  2. 強い方ですね。
    がんばってください!
    あなたのがんばりが皆に広がっていきます。
    私もがんばります。
    ありがとうございます。

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  3. TwitterのNaitingです!
    今Blogを遡って読ませて貰ってます!
    今試練の時だと思いますが頑張って下さい!応援してます!

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