Sunday, July 17, 2011

石鹸作りの話。






もう訳がわからなくなって、とうとう日本語でルワンダのおばちゃんに話しかけた。


おばちゃん、布はこうやってきるんだよ。

あー、あーそれでっかいって。

おばちゃん、ボンドはみでてる!!

おー!!めっちゃうまい!さすが、さすが!

にぶじーざ。にぶじーざ、ちゃーね!


最後の一行だけルワンダ語。

もう、めちゃくちゃ。

ルワンダの村で、私はおばちゃん達と向き合っていた。

先輩の隊員の人が活動してる所で、

活動のお手伝いをさせてもらっていた。


石鹸作り。168個。

3日後までに完成させなきゃ、ならない。


一個1000フランで売るから、合計168000フラン。

走り出しのこの協同組合にとっては、大事な収入となる。


はず。




でもさ、ふと周りを見回すと、


焦ってんの私と先輩だけなんだよね。


おばちゃん、手に石鹸もったまま、踊ってんの。歌ってんの。

その辺に寝っ転がってんの。



いい商品を作りたい。作らなきゃならない。

だから、作業はできるだけ効率良くして、

汚い商品はやり直して。

そんなこと考えてんの、多分私と先輩だけ。

こんな時ふと、昔、マザーハウスの倉庫で検品作業してたことを思い出す。


普通にバングラデシュからきたバッグがそこにあったけど、

あのクオリティーだすのって相当すごいな。

とか思う。

仮にビジネスとして、世界中の石鹸と対抗できる石鹸作るのなんて、

今、この状況を目の前にすると、不可能にすら思える。


でもさ、私なんか、それも悪くないと思ったよ。ちょっと。

おばちゃんたち、なんか楽しそうなんだもん。

ルワンダには、ルワンダのやり方があって、

それで、おばちゃんたち、あんな風に笑うんだから、

別にそれも悪くないじゃんって。

それを私の基準に合わせる権利、私のどこにあるんだ?って。


でもやっぱり、それだけじゃ、だめなんだよな。

それだけじゃ、この石鹸、売れないもん。

この石鹸うれたらさ、おばちゃん、家に水を引けるかもしれないし、

電気のついた部屋がもう一部屋増えるかもしれない。

夕食のおかずが一品くらい増えるかも。

それにさ、買ってくれる人の期待には答えたいよな。

とか思ったりしだして。





難しいなぁ。

そう簡単に、答えはでなそう。

場所:ルワンダ

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