先月にここを出て行った先輩隊員が電話で、
なんだか、自分はルワンダからずいぶん遠くにきてしまったようだ、
と言っていた。
確かに。あなたは今日本にいるんだから。
それがなんだかさみしい、別の世界にいるようで。
とも言っていた。
でもね、覚えていてほしいと思う。
ここでは毎日、あなたの名前が呼ばれている。
通りゆく人が、あなたはどうしているか毎日聞いてくる。
近くのお店のおばちゃんも、市場のおばちゃんも、
学校で働くあなたの友達も、牛飼いの彼も、
ホテルで働いてる彼も、
街ですれ違う生徒たちも。
今、どこにいるんだ?
元気でやってるのか?
いつ帰ってくるんだ?
って。
そりゃ、そうでしょ。
彼らは何気ない人生の毎日を、あなたと共に過ごしたんだから。
協力隊として過ごした2年は、今あなたがいる場所とは違いすぎて
きっと自分の人生から切り離された2年のように
感じてしまうこともあるかもしれないけど、
ここでは、
そう、あなたが確かにいた、この場所では、
何気ない毎日の中に、あなたは確かに生きている、と思う。
全然関係ない遠い世界に行ってしまったとしても、
確かに世界はつながっている、と私は思う。
誰かがあなたのことを遠いアフリカで考えていて
誰かがあなたの帰りをここで待ってる。
例えばもう帰ってくることがなかったとしても。
例えばいつか帰ってくるとしても。
その「誰か」はこれからもずっと私に言うんじゃないだろうか。
あいつは元気か?俺あいつが大好きなんだ
ってさ。
あー、そうだった。思いは、軽やかに、時空を跳び越えるんでしたね。ぼくも、大切なこと、忘れてました。
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